先に、Googleの新しい広告媒体、アドセンスを ”単なる新しいニュース”と、云うだけで、軽い気持ちで紹介しましたが、どうも、このアドセンスという代物、相当の怪物らしく、”単なる新しいニュース”では、済まなくなりそうです。アメリカでは、「アフィリエイトプログラムかアドセンスか」あるいは、「アドセンスはアフィリエイトプログラムを殺してしまうのか」といったような記事が出始めているのです。
現在、日本に入っていないプログラムなので、あまりこの問題にこだわるのも、どうかと思っていたのですが、「アフィリエイトプログラムかアドセンスか?」というような記事がでるようになると、ちょっと放っておけなくなります。アドワーズと同じように、いずれ日本にも入って来るであろうプログラムなので(Googleは、アドセンスのサイトで、現在は英語のみだが、近いうちに「拡張」すると云っている)、一儲けを企む方は、それなりの心づもりをしておけば、先んずることが出来るかも知れません。海外情報をもとに、アドセンスの第3報をお届けします。
(ちなみに、アドセンスのその1--6月30日執筆--を書くときに、Googleで、「アドセンス」と検索したところ、関連記事は3件でした。この度、「その3」を書くにあたり、7月31日に--先回の検索後、丁度ひと月後--同じキーワードで検索したところ、27件ありました。検索結果のトップと2位は、筆者が、先に書いた記事が占めておりました。その他も、筆者の記事に関連したサイトが多いようです。僅かひと月弱くらいで、ちゃんと検索して、しかるべき場所に位置づけするのですね。ちなみに、英語のAdSenseは、今回の検索で 60,800件。勿論、Googleに関するものだけではありません。Adsenseという、ソフトもあるようなので、それらを含んでの件数です)
◆アフィリエイトかアドセンスか?
以下、現実に、アドセンスプログラムをやろうと思えば、今日にでも出来る国を対象にした記事であることを念頭において下さい。但し、明日の日本を予想した記事でもあります。
著名なアフィリエイト評論家のAllan Gadyne 氏は、あるアフィリエイト初心者から次のような、質問を受けました。
「最近のアドセンスに関する情報は、私をエキサイトさせるのに十分でした。しかし、同時に、混乱もしました。実は、アフィリエイトプログラムをやってみようと、それなりのリサーチをおこない、まさに、よしこれから、と言うときに、アドセンスの情報が飛び込んできました。非常に魅力的に聞こえます。そこで、質問ですが、私のような新参者は、アフィリエイトプログラムに行きべきでしょうか、それとも、アドセンスに行くべきでしょうか? またその理由は?」
◆Allan の答えは明解です。
「・・・アフィリエイトプログラムとアドセンスの両方をおやりなさい」 何とも、素っ気なく、無責任な答えに聞こえますが、以下、彼の答えを紹介し、若干、解説を加えてみましょう。
「最初は、アドセンスに集中したらよいでしょう。まず、充分に機能するキーワードが豊富にあり、情報が沢山あるサイト(ホームページ)を作ります。そして、ディレクトリーに登録して下さい。ディレクトリーというのは、例えば、ヤフーはその代表格です。ディレクトリーに登録し、サーチ(検索)エンジンであなたのサイトが表示されるようになることは、非常に大事なことです。勿論、上位に表示されるにこしたことはありません。アドセンスから良い収入を生むためには多くのサーチエンジンを通して、あなたのホームページにアクセスしてくる人々が必要なのです」
「サイトが出来たら、高い品質をもった、あなたのサイトを補完するようなサイトとリンクを張るようにして下さい。そうして、あなたのサイトがGoogleに表示されるようになり、そこそこのアクセスがあるようになり、そう、一日に100人くらいのビジターが来るようになったら、アドセンスに申請して下さい」
「さて、その次に、アフィリエイトプログラムですが、サイトの右端のスペースはアドセンスの広告で一部うまっていますから、これをさけて、アフィリエイトのリンクをサイトの適当な箇所にコピー&ペーストして下さい。これで、あなたは、アドセンスとアフィリエイトの両方からお金を稼ぐことが出来ます」
「アドセンスとアフィリエイトプログラムの両方を一度にスタートすることが出来るとはまったく素晴らしいことで、こんな機会は二度とあるものではありません。また、同時に、複雑な混み入ったサイトを作らなくても良いと言うことは、アイディアさえあればサイトは容易に出来るということで、初心者にはもってこいです。有用な情報を含んだものであれば、単純なサイトの方がアドセンス向きなのです」
要は、アフィリエイトもアドセンスも、という結論ですが、お金を稼ぐ範囲が広がったという意味では、まさに、チャンスというべきです。
◆キーワードの研究が必要。
サイトを構築する前に、キーワードを注意深く研究しておくことが、絶対に必要なことのようです。
先の、私の記事にも書きましたが、アドセンスでお金を稼ごうと思ったら、SEOを良く研究しておくことが必須条件です。これは、アドセンスに限らず、サーチエンジンで上位表示を得ようと思ったら、まっさきに取り組むべき課題です。
簡潔なサイト作りで、サーチエンジンに上位表示されること。これが、アドセンスで成功するーーお金を稼げる秘訣のようです。そして、新参者にも、ベテランの方々にもチャンスがあるというのもアドセンスの特徴と言えるようです。
注:SEO (Search Engine Optimalizationー検索エンジン最適化) については、最近、いろいろな本が出始めています。参考のためにどれか一冊ご覧になっておくことをお勧めします。
●「あなたは、アフィリエイトプログラムの情報サイトを運営しているのに、何故、たびたび、アドセンスについて書くのですか?」。これに対して、Allan は、次のように答えています。アドセンスは、「マネー製造機」であると。だから書くのだと。
Allanの説明を続けます---:
「インターネット上におけるアドセンスの与えた衝撃は、予想を超えたものがあり、とにかく ”すごい”のひと言なのです。アドセンスからの稼ぎはここ二三週間で、最高は、一日2000ドルに達した日もあり、しかも、毎日、稼ぎを生みだしているのです。
ひと言で言うと、インターネットマーケティングに神話が生まれたようなもので、一種のマネーマシン(マネー製造機)、あなたは、単に座って見守っているだけで、目の前にお金が転がり込んでくるといった、マネーマシンのようなものなのです。
インターネット上でお金を稼ぐことが、これほど単純な方法で出来るとは、とても、想像することが出来ません。しかも、誰にでも出来るのです。
単純に云えば、アドセンスは、コードをあなたのホームページ上に貼るだけで、最良の会社からお金が支払われてくるのです。
アドセンスの出現は、インターネットマーケティングの”傾向”と言ったものではなく、大きな高波が出現したようなもので、これのすごさは、短期間ですが、私の経験と事例証拠、私のフォーラムへの多くの投稿、寄せられたさまざまのeメールに基づいて、自身実感したものです」
Allan Gardyne と言えば、アフィリエイトプログラムの評論家として、世界で3本の指にも入る著名人です。長年にわたって、アフィリエイトプログラムの発展のために、情報を伝え、論陣を張ってきたひとですが、その彼にして、どうも常軌を逸したような慌てようです。まあ、それくらい、アドセンスはすごいということなのでしょう。
しかし、考えてみれば、Allan の作っているサイトは、その情報量と、質において、他とは比べものになりません。そのサイトでアドセンスを実験してみたわけですから、並のサイトオーナーがやってみるのとは当然違います。そのあたりを割り引きして理解してみる必要はあるようです。
◆未成熟な日本のアフィリエイトマーケティング市場とアドセンス。
アフィリエイトマーケティングには、いろいろのプログラムがあり、特に日本では、そのどれもが成熟しているとは云えません。そのプログラムとは、2tierプログラムであり、ライフタイムコミッションです。これらはアフィリエイトプログラムに新しい傾向ーー息吹を吹きかけてくれるものであり、アフィリエイトにとって新たなチャンスを産みだしてくれるものです。そして、大事なことは、これらのプログラムは、アドセンスが持っていない要素を含んでいることです。
アメリカでは、アフィリエイトプログラムが成熟し、2tierプログラムも、ライフタイムコミッションも積極的に採用され、さて、この次のチャンスは? とねらっていたところにアドセンスが現れたわけです。
ところが、日本では、これらが芽を吹き出す前に、言い換えれば、アフィリエイトプログラムがすべての面で成熟する前に、もしかするとアドセンスがやってくるかもしれないのです。
金儲けの優位性を確保するために、アフィリエイトからアドセンスへといった、戦術の転換をうながすことになるかもしれない可能性だってあるのです。あるサイトにとっては、その方が金儲けのチャンスが広がることでしょう。かといって、いま、あなたが運営しているサイトが直ちに「マネー製造機」に変わるとは考えにくいこととは思いませんか?
◆さて、日本にいるあなたは、何をしたらよいのだろう?
この記事をお読みになっておられる方は、アフィリエイトプログラムに関心がある方が殆どです。そこで、ベテランの方は、さておいて、初心者から、ベテラン未満の方に申し上げるのですが、あなたがアフィリエイトプログラムで、チャンスをつかもうとしていることは、決して楽ではありませんが、方向性は間違っておりません。今後、どのような金儲けのプログラムが参入してこようと、あなたが、アフィリエイトプログラムを運営する為に培った知識と経験は、これらすべてに対処できますから、ぜひ、アフィリエイトプログラムを続けて下さい。
アフィリエイトプログラムをやるために培った知識は、Allanのいう、「マネー製造機」が日本に上陸したときに、きっと役立ちます。
既に、述べてきたように、ある程度のアクセスがない限り、いくら「マネー製造機」でも、お金を落としていってくれません。これは、アフィリエイトプログラムでもまったく同じことで、アクセスが発生しなければ、購入のチャンスは生まれません。
アフィリエイトプログラム用に制作した、あるいは、アレンジを施したあなたのホームページはアドセンスにもそのまま通用するわけで、反対に、アフィリエイトプログラムでまったく稼げないホームページは、アドセンスでも稼げないでしょう。
◆Googleは、30億を超えるホームページを検索しています。
新規に作ったホームページが、アクセスを呼び込むには、サーチエンジンの上位表示がまず、大切なことです。しかしながら、莫大な数のウエッブページが、蜃気楼のように迫ってくるなかで、あなたのサイトがサーチエンジンで上位に表示されるのは、より困難になっていきます。
Googleは、現在(2003年7月初旬)3,083,324,652(30億超)のウエッブページを検索している、といわれています。この数は、来年には、どうなることでしょう。
この数を見て、新規のホームページ作り、少なくとも、収入を生み出すサイト作りを ”やーめた”というか、それともチャレンジしてみるか、作ったところでその殆どが、クズ同然のホームページとして、宇宙の彼方に永遠に消え去る運命にあることを知りながら、敢えて、取り組んでみるか・・・。
収入目的で作ったサイトの、ホームページオーナーは、そのサイトがビジターを魅了し、そのページがアフィリエイトプログラムやアドセンスからの収入を生み出さない限り、注意を払い続けるのは難しいでしょう。結果としてゴミ箱行きになるわけです。
その覚悟をした上で、それでもホームページを作って、お金儲けをしてみたい、その「マネー製造機」とやらで、チャンスをつかんでみたい、というならば、誰も留められる人はいません。ひとつ挑戦してみるのもよいでしょう。
ただ、再度云いますが、これといった他人に伝えられる有益な情報を持ち合わせず、平凡なファミリーサイト的なホームページを作って、アフィリエイトプログラムや、アドセンスの一等席に腰を下ろしたいと計画しているのならば、それは考え直しなさいと、警告しておきましょう。
あなたの作ったホームページは、奥さんや、ご親類の方々を、二三日は楽しませてくれるかもしれません。それはそれで良しとしませんか。このようなホームページは、アドセンスの審査にパスするかどうかもあやしいわけです。「マネー製造機」は、このようなサイトにも作用するとは決して思わないで下さい。
もし、仮に、アドセンスによって、審査が通り、受け入れられたとしても、実益的な収入を得るには、多くのトラフィックが必要だということを、それも毎日必要だと言うことを、しっかりと覚えておいて下さい。上に述べたように、最低、一日、100人の人があなたのサイトを見てくれなければ収入にはつながらない、ということを覚えておいて下さい。
今、あなたが、あまり特徴があるとは言えない、平均的なサイトを作ろうとしているならば、少なくとも、5つの要因があなたの前に立ちはだかります。
・Yahoo! のようなディレクトリーは掲載してくれません。
・しっかりした有用なサイトはあなたにリンクを貼ってくれません。
・Googleは、このようなサイトを探し出して、リストの最下部に提示するでしょう。
・積極的にアフィリエイトプログラムを運用しているマーチャントは、このようなサイトを決して選びません。
・アドワーズの広告主は、このようなページに自分の広告を出したがらないし、このようなサイトを除くよう、Googleにプレッシャーをかけることでしょう。
サーチエンジンが、ますます、賢くなっている現在、お金儲けを目的とするのであれば、アホなページは作らないようにしたほうが良いでしょう。その時間を、別に使った方が、いくらかのお金儲けになるかも知れません。
●アドセンスの本当の勝者とは?
運が良ければ、「マネー製造機」アドセンスは、まもなく日本にやってきます。アドセンスに対して、長期にわたって、勝者になるにはどうしたら良いのでしょうか?
Allne は、自分のやってきたことをやってみたら、とすすめています。
・本当に有用で豊富な情報をもったページ、他人がリンクする価値のある、あなたの評価を落とさないようなページを、今のサイトに付け加える方法を研究する。
・有用な他のサイトがリンクしたがるような興味のあるニッチ(狭い特殊分野)のサイトを新規に作りあげることを研究する。その情報を収集する。
・アドセンスのお好みは、「内容のある情報を充分に含んだサイト」にあるようです。大きなサイトを意味しているのではなく、簡潔な小さなサイトで十分です。このようなサイトを作るには、それなりのお金が必要な場合もあるでしょう。しかし、アドセンスはこれにかかった費用は、充分に取り戻せる稼ぎをしてくれます。
アフィリエイトプログラムかアドセンスか、そのどちらも、お金を稼ぐには、豊富な情報量を持ったサイト作りが欠かせないと云う意味で、これらのプログラムはウエッブの進化に貢献し、多様性をうながしていると云えます。アナログの世界でも同じですが、他人の役にたつものでなければ、モノであろうと、情報であろうと、お金にはつながらないということです。
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