2004年の11月号で、インターネットマガジンが創刊10周年を迎えたそうである。創刊号から読んでいる一読者にとって、10年の歳月は何とも云いようのない歳月である。自分の年をそれに重ねたくなるし、一方で、この10年間何をしてきたのかということにもなる。
新し物好きで、当時、海のものとも山のものともつかぬインターネットの世界に何となく飛び込んでしまって、変わり者とひんしゅくを買ったこともあった。その後、日本に本格的に紹介されていないからと、つい、手を出してしまったアフィリエイトプログラムが、その後のジンセイを押し曲げることになる。場違いな表現だが、常に「下手の横好き」がついて回ったこの10年であった。下手と不器用さは相変わらずで、その日暮らしの日々を送っているわけだが、「横好き」のお陰で、若い人達の仲間入りをさせて頂いているのが救いでもある。この「横好き」の下支えをしてくれたのが「インターネットマガジン」であった。
振り返ってみると、自らのインターネット人生は、「インターネットマガジン」と共にあったといっても過言ではない。毎月、月末になると(確か29日)そわそわしたものである。新しい知識を仕入れる源泉がこの雑誌には充満していた。厚さも充分で、読み応えもあった。巻末の資料も、何でこんなにページを割くのだろと思ったこともあったが、業界誌としては載せざると得ない資料であっただろうし、時には、役にたつこともあった。
圧巻は、一時期の月刊アスキーとの競合であった。恐らくアスキーはインターネットマガジンの向こうを張って同じような編集方針にしたのであろうが、一読者にとって見ると、雑誌の厚さばかりが目について、二冊重ねて、その上に手ぬぐいを置くと、昼寝の枕に丁度良い高さになったものである。
ところが、時代は移って、月刊では世の移り変わりについて行けなくなくなったのであろう、朝日パソコンや、さらにはくだけた編集方針で大当たりをとることになる週刊アスキーの発刊。良く云われたことだが、週刊アスキーの発刊当初は、本屋の店員が間違ってアダルト雑誌と一緒に並べたという、尾ひれがつくことになるが、インターネットマガジンが築き上げた「格調」のあるインターネットの活字の世界は、この週刊誌によって、町のアンちゃん達でも読めるレベルにまで平均化されることになる。
そして、何時の日だったか、突然、雑誌の厚さが急激に減り(広告がへったと云うことか)、枕としての役に立たなくなってしまった。同時に私は購読を止めることになる。我が家の本棚の使い勝手が良くなったのもこの頃からのことである。だから、冒頭の「創刊号からの読者」というのは、正しい表現ではない。この雑誌を再び手に取り、980円が惜しくなくなったのは、今年に入って、Blogの特集を始めてからである。
この11月号は、10周年の特集号ということもあり、こことばかりに「お得なサービス」がぎっしりと詰め込まれている。 この駄文の先を読むよりは、まずは1000円札を握りしめて本屋に直行することをお勧めする。
11月の特集記事は「決定版!稼げる人気サイトの作り方」。読み応え十分な内容だが、ついているオマケがすごい。まず、小冊子の「ウエッブサイトルールブック」。ウエッブサイト構築に関心のある人々は(と、云うことは、少なくとも、このアフィりエイト・ポーたるネットの読者のほとんど)手元に置いて絶対に損しないだろう。もう一つのオマケのCDには、なんと2004年年1月号から10月号までの特集記事全273ページが全部PDFファイルで入っている。Blogの特集記事などが全部読めるから、発行時に買い損ねた人はぜひ、このオマケで読んでみたら如何。
本屋で買えなかったら、雑誌のオンライン書店Fujisan.co.jpで購入できる。
インターネット歴が3年以上あり、マジメにインターネットに取り組んでいた人は、その殆どがこの雑誌のお世話になったのではないだろうか。止めないで引き続いて読んで入る人には敬意を表するが、私のように、一旦購読を止めた人も、この11月号を見ると、もう一度、考え直すのではないだろうか。何とか持ちこたえてもらいたいものである。
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