2003年6月10日、「アフィリエイトマーケティング協会」が発足した。日本におけるアフィリエイトプログラムの分野において、このような第三者機関の発足は初めてである。この項の下部にプレスリリースを引用する。
なお、この会の発足は、直ちに、有力なネット情報サイトの「Japan Internet」で取り上げられた。
http://japan.internet.com/wmnews/20030611/5.html
また、協会の発足のお披露目をかねて、「アフィリエイトマーケティング協会」では、第一回のカンフェレンスを開催する。 参加費は無料であるから、興味のある方は申し込まれたらよい。人数が40人と限られているので、お早めに申し込むことをお勧めする。
◆アフィリエイトの「要望」から生まれた「アフィリエイトマーケティング協会」
協会の発足は、このアフィリエイトポータル・ネットの「みみずのたわごと」に掲載された、「アフィリエイトセミナーに参加なさいますか」という、ちょっと腰が引けた記事が引き金の一つではあったが、強い原動力になったのは、有力なアフィリエイトの人達の「そろそろ行動起こすとき」ではないかという、思いの集積である。
アフィリエイトプログラムは、その名の示すとおり、アフィリエイト(提携者、パートナー、同士)の存在があって始めて成り立つものであるが、ややもすると、広告主である「マーチャント」に比重が置かれるおもむきがあった。これは、アフィリエイトプログラムの発展初期においては当然と言えば当然で、従来型の「結果は見えない、しかし、広告料は取られる」という広告手法からの脱皮を図って、このプログラムがシステム化されたわけであるから、主体はお客様である「広告主」であった。提携相手、または、パートナーとなるウエッブサイトの運営者の存在は、絶対になくてはならないのだが、ビジネスを考えれば、まず、広告主ありきであった。
◆発展中期にある日本のアフィリエイトプログラム・コミュニティ
発展段階の中期(日本はこの段階に入りつつある)になると、アフィリエイトの存在はマーチャントと同格近くまで上がってくる。一つの転機は、スーパーアフィリエイトの誕生である。スーパーアフィリエイトは、マーチャントの意向を左右する力を持つ。この存在があって始めて、両者はアフィリエイトプログラムという、流れの中で同格の存在になる・・・
そして、この両者の仲立ちをする、アフィリエイトサービスプロバイダー(或いはアフィリエイトソリュージョンプロバイダー。ASPと略す)の存在。日本においては、ASPの存在理由と役割は、このプログラムの先進国アメリカよりも強い。アメリカでは、アフィリエイトプログラムの運営ソフトが沢山発売されていて、従って、自社運営のサイトが結構あるようだが、日本では、まだ、あまり一般的ではない。従って、システムを含めての、この仲立ち役の善し悪し、意向が業界のあり方を左右する。
大手のASPに加えて、最近は、地方に割拠する小規模のしかし、特色をもったASPが幾つか誕生してきており、競争は激しい。アフィリエイトにとっては(マーチャントにも同じことが言えるが)、参加費は無料とはいえ、慎重に選択せざるを得なくなる。
日本における、アフィリエイトプログラムは、先にも述べたが、発展中期に入りつつある。成熟期に向けて、階段を上りだしたのである。人によっては、「第二の」アフィリエイトブームだという。「第一の」アフィリエイトブームが何時だったのか、まあ、今の大手のASPが続々と誕生したときのことだとすると、そういう言い方もあるのかも知れない。
◆アフィリエイトマーケティング協会の存在意義
アフィリエイトマーケティング協会は、このような流れの中で誕生したのである。そして、推定10万と言われるアフィリエイト関連のウエッブ運営者の存在も心強い。生まれた以上、協会は「ものを言う」存在にならなければならいない。
マーチャントに対して、ASPに対して、そして同士であると同時に「競争相手」でもあるアフィリエイトに対して「ものを言う」ことは、今後のアフィリエイト業界の発展に絶対に必要であり、そこに「協会」の存在価値がある。「ものを言う」とは、時に、情報であり、教育であり、啓蒙であり、クレームであり、論争でもあるだろう。
協会の存在価値が認められるのは、如何に、どこで、何のために、誰に向かって「ものを言う」かにかかっているのではないだろうか。第一回のカンフェレンスで、まず、その存在意義をアピールすることになる。
●参考資料
◆プレスリリース
─アフィリエイト・マーケティング市場の発展を目指して─
日本初のアフィリエイト団体、「アフィリエイトマーケティング協会」を発足
2003年06月11日
アフィリエイトマーケティング協会設立準備委員会
アフィリエイト・プログラムに積極参加してきた法人・個人のWEBサイト運営者を中心としたアフィリエイトマーケティング協会設立準備委員会は、この度、日本初のアフィリエイト団体、「アフィリエイトマーケティング協会」(代表:石川 洋一)を発足することを発表した。
アフィリエイト・プログラムとは、ECに取組む企業のマーケティング手法としてここ数年、主流となりつつある仕組みで、個人・法人運営の幅広いWEBサイトと成果報酬型の提携をするというもの。当協会は、現在急速に拡大しつつあるアフィリエイトマーケティング市場の健全な発展と、WEBサイト運営者間の情報交換・交流を目的として設立されることとなった。2003年7月12日(土)に、第一回カンフェレンスを東京・池袋にて開催し、その場にて発足とする。
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アフィリエイト・プログラムという手法は、米国ではAmazon.comなど数多くの成功事例があり、日本でも広く知られるようになってから3年ほどが経過している。現在では、金融からPCメーカー、オンラインショップまで、様々な業種の企業が導入しており、これらのECサイトとアフィリエイトサイト(ECサイトと提携して成果報酬を得るパートナーサイト)を結びつけるASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)も数多く存在する。
そのような状況の中、アフィリエイトサイト同士が連帯して情報交換を行ってゆくとともに、提携ECサイトやASPに対し、提携条件やシステムの改善要求を出してゆく必要性が認識されるようになってきた。「アフィリエイトマーケティング協会」では、今後、カンフェレンスや勉強会の開催、ASP等への意見書提出などを通じ、アフィリエイト・マーケティング市場の健全な発展に寄与してゆく予定。
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