ご承知のように、 10月25日にマイクロソフトの新しいオペレーティングシステム、Windows XP がアメリカで発売されることになっている。このXPの発売を巡り、マイクロソフトとAOLの間でさまざまの攻防が繰り広げられているが、最近の報道によると、マイクロソフトは、XPに 将来的にインターネット上での主力アプリケーションに成長すると期待されているインスタント・メッセンジャー(IM)を組み込むと発表した。
IMは、インターネットを通じて相手とリアルタイムにメッセージやファイルの交換が出来るソフトで、現在、AOLが、市場をリードしている。マイクロソフトの発表は、AOLへの挑戦状である。
ハイテク関連の調査会社IDCによれば、IMソフトのユーザーは2001年に1億8200万人で、そのうち90%が個人。しかし、2005年にはこれが5億3000万人になるだろうと云われている。
このマイクロソフトの挑戦に対して、AOLは指をくわえているわけではない。コンピュータメーカーに対して、「アフィリエト・スタイル」の提携を仕掛けているという。
どんな仕掛けかというと、消費者(ユーザー)が、コンピュータを買って、初めてそのコンピュータを立ち上げると、AOLのアイコンが現れる。ところが、このアイコンはマイクロソフトのMSNなどよりはるかに目立つようになっていて、そのアイコンをクリックするとAOLにつながり、ユーザーは ISP(Internet Service Provider) として、AOLを選択するように誘導されているという。今のところは、 eMachines という、コンピュータメーカーの製品にこの仕掛けがあるという。
ここまでならば、コンピュータ会社の「ユーザーへのサービスの一環」といえないこともないが、実情は、そのアイコンを通して、AOLにサインアップすると、コンピュータメーカーはAOLから一件につき、35ドル(約4000円強)貰えることになっているという。AOLは、この35ドルの支払いに対して、否定していると云うが、AOLの内部文書は、明白に、MSNに対抗するためにはどんな戦略でもとれということになっているらしい。
テキストリンクならぬ、アイコンリンクだが、 AOLにサインアップすると、ブラウザーとして、傘下のネットスケープを提供し、インスタント・メッセンジャーも使えるようになる。
二つの巨人同士の闘いはどこまで続くのか・・・
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