その高い品質広告で売っているアメリカの広告会社、Winstar Interactive Media と Cybereps は、CPAを10月6日より受け付けないと、3日に ニュースリリースで言明した。
両社のCOOであるJohn Durham 氏は次のように云っている;
「CPAは (Cost Per Action) 、我々の顧客から高い広告料をとるが、それに見合うだけの見返りがほとんどなく、顧客を傷つけるだけである。これは広告でなく、泥棒である。我々にとっても、CPAによる広告活動はリスクが多く、得るものはない。我々の血と汗と涙に値する価値はない」と非難した。
Cost Per Action とは、クリック保証型、成果報酬型広告のひとつで、ウエッブサイトを訪れたビジターが、そのページにある広告を、他の情報などを得る目的でクリックすると、クリック数や成果により広告料を支払うというものである。
Cyberepsは、1966年からオンライン広告を始めたインターネット広告のパイオニアの一つである。Winstar Interactive Media は、1999年の創立で、Cyberepsの経営会社によって昨年買収されている。両社ともオンライン、オフラインにおいて様々のメディアを組み合わせた非常に質の高い広告をやっているという。
Cyberepsは、このようなアナウンスにもかかわらず、いろいろな形式の取引を続けるとしており、自社の利益が十分に確保されれば、CPAを引き続き取り上げていくと云っている。要は広告会社としての自社の採算の問題が重要なのである。
上記のCPAに対する「泥棒」発言であるが、広告に対する考え方の相違からくることも確かである。見返りを直ちに期待するか、ブランドの告知だけでも十分と考えるか・・・・。
歴史のある古い会社は、広告を出したからと云って、それが直ちに売り上げに反映してくることをあまり期待しない。広告を出すことによって、そのブランディング効果が上がれば良いと考えているからである。
また、この問題は、一企業の内部においても大きなギャップを抱えている。広告部は、ブランドの告知で広告効果はある程度あがったと考えるだろうし、営業部は、広告が販売高の上昇につながらなければ無駄だと考えるだろう。
現在のオンラインアドの問題を考えさせる問題提起を含んでいる。
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