リンクシェアUSAの2005年度シンポジュームは、マンハッタンのハドソン川を望む、チェルシア埠頭において行われました。
アジェンダ(議事日程)の詳細はリンクシェアUSAのサイトにありますのでそちらを参照していただくとして、この一日日程のシンポジュームのメインイベントは、午前の総合的なセッションと、午後の、部会に分かれてのケーススタディから成っています。
開会に当たってのリンクシェア会長&CEO のステファンメサーズ氏のキーノートスピーチは、成果報酬型マーケティング--アフィリエイトマーケティングの成長のすばらしさから始まりました。
日本からの9人の参加者の存在は、リンクシェアの成長過程を如実に示すものであり、2001年にオープンした日本マーケットの成功は、アフィリエイトマーケティングの世界化そのものであったわけです。今年は、ヨーロッパにもその目が向けられており、「9年前、リンクシェアがこのビジネスを始めた時には、信じられなかったこと」なのです。
アフィリエイトプログラムの「発明者」として、その存在を認められているステファンメサーズ氏にしてみれば、アフィリエイトプログラムの世界化現象は、他の人以上に感無量のことであったに違いありません。
「リンクシェアのグローバル化は、皆様方のグローバル化」であると、ステファンは強調し、9年前にはわずか50人の出席者(注:筆者の聞き違いでなければ)であったシンポジュームが、海外からの出席者も含めて、数百人を超える業界の一大イベントに発展したのです。
リンクシェアは、数週間前、Project Athena と名付けた新しいサービスを発表しています。アフィリエイトマーケティングにおいて、「誰が誰であるか」をチェックすることの出来るサービスで、ギリシャの知恵の女神の名前をつけたこのプロジェクトは、マーチャントがしばしばどこの誰とビジネスをやっているのか詳細が分からないといったことを解消する為のサービスのようです。すでに大きな成果が上がっているそうですが、このことはまた、機会があればふれるとして、ステファンは、キーノートスピーチに於いて、「自分は自由人だけれども、インターネットにおいて、若干の規制が必要とされている」と言ったのは、この、Project Athena を念頭においたものであったのでしょう。
昨年のシンポジュームは、スパイウエアだ、スパムだ、クッキーの問題など、難しい討議があったらしいですが、今年、それらに対する回答として出されたのが、Project Athenaであったというわけのようです。
ステファンは、このシンポジュームの約1週間前に開かれた、アフィリエイトサミットにおいて、 Googleのアドセンスがアフィリエイトに及ぼす効果について言及したようですが、キーノートスピーチでは、この問題には深く立ち入らなかった印象でした。
アメリカの成果報酬型マーケティング--アフィリエイトマーケティングのリーダーとして、リンクシェアはこのシンポジュームの成功を土台に、更に数歩先を踏み出していくという決意が、キーノートスピーチから感じられました。
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