先日、アフィリエイトプログラムの過去の記録として、A8ネットの松本さんの書かれた記事を紹介させていただきました。
その時、「折に触れ、アフィリエイト関連の記録に関して記事を書いていきますので、情報をお持ちの方はぜひ、お知らせ下さい」と書いたところ、早速、バリューコマース・マーケティング部のマネージャーをされている飯嶋さんからご連絡を頂きました。
飯嶋さんは現在、バリューコマースに「アフィリエイト運営の秘訣」をお書きになっています。
飯嶋さんの書かれた記事を引用させていただく前に、簡単にポイントを紹介させていただくと、この記事は、2000年4月に発表されたものであること、そして、「ホームページで金儲け」と、まさに、アフィリエイトプログラムの事を書いたおられるのですが、「アフィリエイトプログラム」という言葉が一言も出てないこと。この辺りを注目されてください。
当時は、アフィリエイトプログラムなどという言葉を知る人は、ほんの一部の関係者以外いなかったことが読み取れると思います。
冒頭に出てくる、POWERBOOK ARMY は、飯嶋さんが代表をしておられる Apple User Groupで現存しますが、飯嶋さんご自身のサイトは閉じてしまわれてそうです。飯嶋さんはマック関連の著書が沢山あり、その方面でも名前が知られている方です。
(注:POWERBOOK ARMYはAppleのポータブル製品に関連した情報を公開しているウェブマスターと情報提供者によるMacintoshユーザグループです)
まず、飯嶋さんの、この記事に関する、簡単な説明がありますので、それをご覧下さい。
「この記事はITMediaの前身である、ZDNet Japan(現在のZDNet Japanとは別のもの)のコンテンツのひとつである、MacWIREというMac専門のメール+Webニュースのコラムとして、5年間にわたり連載していたものです。コラムの名前もユーザグループ名と同じPOWERBOOK ARMYです。SEO対策の一つですね・・・」
POWERBOOK ARMYのホームページ経営学POWERBOOK ARMYを1人で始めてから5年あまりが経過した。ハワイにPower Macintosh 6100を設置してから4年半、仲間を募って、ユーザグループ化してから3年になろうとしている。ハワイにサーバを置いていた頃は、月々500ドルあまりを支払っていたので、その費用の捻出のためにサーバをシェアしていた。
初めてサイトに広告がついたのは、1997年の春。およそ3年前のことである。これでやっと月々の費用がペイするようになった。それでも運営は決して楽ではなく、年末には、ついに勤務しているディアイティのネットワーク内にサーバをハウジングさせてもらうことにした。正式にユーザグループとしてスタートしたのもこの頃のことである。ちなみに、ハワイのサーバは翌年の5月に引き揚げた。米国から撤退(笑)である。
ユーザグループ後の悩みは、アクセスの増加であった。これ自体は嬉しいことなのだが、非力なPerforma 6310では、すぐにパンクしてしまった。サーバの増設を余儀無くされ、1998年の5月にPower Macintosh G3 DT266を購入。SCSIカード、高速な外付けハードディスク等を合わせると結構な出費である。この後も会議室のサーバを独立させて負荷を分散したり、ソフトウェアの購入、アップグレードと費用がかさみ、POWERBOOK ARMYでありながら、PowerBook関連製品の購入費用よりも、サーバ関連と回線費用が最も大きなウェイトを占めるという状態が続いた。現在はやっと落ち着いた感もあるが、自宅に設置している会議室用サーバ(Power Macintosh 8500+MAXpowr G3で運用)が、テレホーダイタイムのアクセスに耐えられずに、たびたびCGIがタイムアウトしているので、ここをどうするかが大きな課題となっている。(次はG4を導入するしかないのだが、コストが…)
●ホームページで金儲けができるか?これまで、コストを捻出するために、ホームページ上で利益が上がらないものか、いろいろと考えてきた。最初に思い付いたのは、バナー広告である。バナー広告を張る場合、魅力的なホームページであること、そして、多くの人の目に触れること=アクセス数が多いことが重要である。『のべ人数であってもMacintosh専門誌の発行部数と同程度のアクセスがあれば、媒体としても魅力あるものだろう』そう考えて、月間アクセス数100,000ページビューを目標とした。(1997年の秋の時点で、およそ60,000ページビュー)
そのためには、コンスタントに毎日更新することが重要である。凝ったページ作り、解説中心の記事よりも、シンプルな構成にして、最新の情報を常に載せることで、リピーターが増える。バナーはたくさん張らずに、トップと記事のトップの2枚に制限する(その後脇にも正方形のものを用意した)。あとは広告主にとって費用対効果が得られるかどうか、である。
一方で、1クリックについて広告費が発生するタイプのバナー広告について、筆者は否定的である。それは、専門的な情報を扱うことが多い個人サイトでは、一般的な広告が張り付いていても、それはほとんどビジターにとって興味があるものではないからだ。このような広告はポータルなサイトや新聞社等のニュース系サイトでのみ有効なのである。これまでの筆者の経験では、サイトとの関連が強いバナー広告は、新たに張った週は10%以上のクリックレートがあるが、徐々にクリックする人は減ってゆく。しかし、前述のようなクリックスルー制の場合は、1%未満である。たとえ、100,000ページビューがあったとしても、1%だと1000回。1回5円として5000円の収入となるが、100,000ページビューも稼ぐにはたいへんな努力が必要であるし、もし、それだけアクセスが多ければ、自分で広告主を募集した方が良い。
Amazon.comやOutPost.comはバナーを通じて商品を購入したり、サイトオーナーのページで紹介した商品を購入した場合に一定の額をロイヤリティとしてサイトオーナーに還元する、という仕組みを取っている。Amazon.comでは直接紹介している書籍をビジターが購入した場合には最大15%ほど、OutPost.comでは最大5%のロイヤリティが発生する。出来高制というのは、ゲーム性があって楽しいが、両社とも米国の会社であり、個人輸入をすることになるので、ユーザにとって敷居が高い。米国ではかなり一般的な仕組みとして採用されているが、日本では同様のシステムを採用している通信販売がないのが不思議である。この場合もバナーの場合は見向きもされないことが、多く、商品について、自分ならではの視点から紹介する(できる)ことが重要である。
サイトをシェアウェアにしよう、という考えも比較的早くから実行した。シェアウェア代金回収業者としては老舗のKAGIと契約したのは1998年の1月なので、もう2年あまりが経過した。たくさんの方々に協力していただけて嬉しいのだが、ウェブがマスメディアとして成長してくるのと反比例して、情報を発信する側の気持ちと情報を受け取る側の気持ちは開いてきてしまったように感じる。インターネットの黎明期では、作る人も見る人も同じだったのだが、発信する側も職業的使命感のようなものに突き動かされて毎日更新している部分があるし、今では見るだけの人の割合が圧倒的多数である。むろん、それを否定する訳ではないのだが、今や旧き良き時代のシェアウェアに対する考え方はなく、商品の流通形態の1つとなっている以上、ホームページには馴染まないのかも知れない。
先回のA8ネットの松本さんの記事は、いわゆるプリントされた「新聞」に掲載されたものですが、今回の飯嶋さんの記事は、ネット上に発表されたものです。その違いはありますが、アフィリエイトプログラムに関して、このように、「井戸を掘った人々」がいるのですね。
このエントリーのトラックバックURL
http://www.affiliateportal.net/mt/mt-tb.cgi/706