一般の人たちがアフィリエイトプログラムに加入して、さて、どのマーチャント(広告主)を選ぼうかとなると、マジメに考えれば考えるほど迷うものである。自分のホームページの内容に適応したマーチャントを選択するのは当然としても、そのほかの条件にはあまり目が行かずに選択してしまうことが多い。
リンクシェアUSAは、アフィリエイトの為に、一定の”選択規準”を設定して、この規準をクリアしたマーチャントを”プレミアム・パートナー”と呼んで、アフィリエイトの便益を図る制度をこの度設定した。
リンクシェアUSAは、この制度を設けるために約1年の歳月と、1000を越えるトップアフィリエイトの意見を聞き、またインタビューなどを行ったと、そのプレスリリースで云っている。
アフィリエイトにとって、”理想的なパートナー”となる、”プレミアム・パートナー”選定基準は以下の通りである。
・アフィリエイトへの支払いは、ひと月ごとの”マンスリーベース”で行う。
・アフィリエイトへの支払いは、コミッションのトータルが25ドル(約3000円)を越えたら支払う。
・マーチャントのプロフィールに関する情報を、常に完全なものにし、最新の情報を提供する。
・ビジターが再度サイトを訪れて、アクションを起こすまでの、いわゆる”リターンデイーreturn days”を最低7日以上とする(pay per click のプルグラムには適用しない)。
・リンクシェアの”チェックーカッティングサービス”を使用する。(これは、リンクシェアの支払いに関するレポーティングサービスである。マーチャントの支払いの状態が詳しく明示される)
・アフィリエイトへの支払い確認を早急に明確に行う。これにより、アフィリエイトは、次の月の終わりには支払いを受けることになる。
・アフィリエイトプログラムに対して積極的で、コミッション支払いに滞りがない。
この7つの選択規準自体は、決して目新しいものではないが、これを公に「設定」したとろろに重みと意味があり、ASPとしてのリンクシェアの姿勢が伺えるのである。
以上の、”選定基準”発表に際し、最高経営執行者の Stephen Messer 氏は次のように云っている。
「リンクシェアは、最も素晴らしいマーチャントと最も効果的なアフィリエイトをネットワークに持っていることを最大の誇りとしており、我々のマーチャントの殆どがが、これらの選定基準に合致しています。これらの選定基準をなぜ設定したかというと、成文化することにより最善の形で実践出来るからです。我々のネットワークにおいては参加者誰もが、他にはないような便益を受けることが出来ます」
リンクシェアUSAは、先に、アフィリエイトユニオンが定めた業界の「認定基準」を採用することを真っ先に表明した大手のASPである。この認定基準は、マーチャントの倒産、不払いなどからアフィリエイトを守る、アフィリエイトの権益保護などを明記したものである。(詳細は、チャンスメーカーネットの8月27日 「リンクシェアUSA, アフィリエイトプログラム業界の認定基準を大手ASPとして始めて採用」を参照されたい)
リンクシェアUSAは、ここのところ、大手のASPの中では率先してアフィリエイトの権益保護を積極的に唱えている。やはりその歴史と実績が自信になっているのであろう。
云うまでもないことだが、アフィリエイトプログラムにおいては、有力な効率的なアフィリエイトをしっかりと確保することが、有力なマーチャント確保と並んで大切なことである。
IT不況で、ネット企業の採算悪化、倒産が頻発するアメリカにおいては、アフィリエイトに対する不払い問題が多発して問題になっている。従って、マーチャントを「選択」することもASPにとって大きな問題である。
日本ではまだ、アフィリエイトプログラムに対して知識のないマーチャントが多く、筆者が何回も云うようだが、「アフィリエイト・インフォメーションページ」を開設しようという広告主さえ少ない現状では、アフィリエイトに対する権益を表明し、マーチャントを「選択」するような段階ではない。
しかし、このような初期の段階から、アフィリエイトに対する権益をはっきりと打ち出しておくASPが、最終的には好成績を収め、ひいてはマーチャントの信頼を得ることにもなるであろう。
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