「アフィリエイト・プログラム」成長の背景と今後の展望
投稿者
石川洋一 2001年08月03日 20:39
1996年にアメリカでインターネット上にアフィリエイト・プログラムのアイディアが持ち込まれ、特にアマゾンドットコムがこのプログラムを採用して急成長して以来、アメリカ中に浸透し、今ではもっともポピュラーなマーケティング手法の一つに発達してきた。
その背景を見てみると、
- バナープログラムの成果があまり芳しくない。
インターネットの急速な普及は、今まで広告・キャンペーンの主役だったバナー広告をその地位から引きずり下ろした。「クリックスルーレート」が当初の5%から、1%をきり、最悪0.3%まで落ち込んだ。
- 消費者の目を引く良いコンテンツと、良い販売促進資料が欠けていた。
- バナー広告の陳腐化以降、「これは!」というような、良いワーキングモデルが見つからない。
- 潜在的な、「アフィリエイト」になり得る層の比率が非常に高い。
なんとなく企業のパートナーになっているだけでなく、商品やサ-ビスの販売に積極的に関わって、主要なビジネス、あるいはサブビジネスの1つと考える潜在的なアフィリエイトの比率が高いということである。
- 今までのマーケティングはマスプロダクション、マス販売に基準をおいていた。質よりもむしろ量に焦点があたりすぎていた。消費者の好みは二の次で、メーカー主導の製造計画であり、販売計画であった。インターネットの発達はメーカーと消費者を直結し、消費者の好むものを作らなければ売れないという、量から質への転換を促した。
■アメリカで急速に普及した理由
- 自分のホームページ或いは、メールマガジンがあれば、個人規模で参加できる簡単な仕組みであること。
- 殆どのアフィリエイト・プログラムの場合、会員登録(もしくは参加費用)が無料であること。従って、割合、手軽に収入が得られる。
- 有名ブランドが扱えること。
これらが、急速に普及した主な理由である。
■ホームページを持たなくても、アフィリエイト・プログラムはできる
ホームページを持たなくても、メールマガジンやニュースレターでも、アフィリエイト・プログラムに参加することが出来る。メールマガジンだけで、大きな収入を得ている人たちが日本にも生まれてきた。
■マーチャントからアフィリエイトサイトに提供される販促材料
アフィリエイト・プログラムを採用している多くの企業は、その企業を表す看板(バナー)や写真、簡単な宣伝文など、販売促進に役立つ資料をアフィリエイトサイトに提供している。
企業によっては、その商品やサービスの最善のマーケティング方法を丁寧に指導してくれる。両者の緊密な提携は、アフィリエイト・マーケティングを成功させるために、広告主、アフィリエイトにとって、非常に大事なことである。
アフィリエイト・プログラムの諸条件は各企業によって若干相違がある。取り扱いたい商品、サービスを提供している企業の条件をよく知り、自分にあったアフィリエイト・プログラムを始めることが、成功する上において、非常に大事なことである。
■日本における2000年末までの状況
- 1999年から、2000年にかけて、アフィリエイト・プログラムのシステムを提供する、幾つかのアフィリエイト・サービス・プロバイダー(ASP) が誕生し始めた。
- ASPの努力と、アフィリエイト・プログラムに早期から取り組んでいた、幾つかの先進的な企業の努力で、日本でもようやくアフィリエイト・マーケティングが、それ自身、業界基準になるほど発達してきた。
- 1999年迄は、若干の企業がテスト的にアフィリエイト・プログラムを使っていたが、2000年に入り、積極的にこのプログラムを活用したマーケティング手法を「研究」する企業が増えてきた。
- 2000年から2001年にかけて、アフィリエイトプログラム関係者の努力が、Webマーケティングの画期的な手法のひとつを日本にも広めつつある、といっても良いであろう。
■日本における2001年以降の状況を考える
参加型の標準的な「成功報酬型」マーケティングの主力となる。
オンラインサービス(インターネットを通じて得られるサービス)と、オフラインの顧客サービス技術、セールスチャンネルの融合が増えていく。
必要な情報やオファーを、適切なホームページオ-ナーに紹介するという、ASPに代表されるような、「eビジネスのマッチメーカー」がより多くこの分野に入ってくる。同時に、選別も行われるだろう。
コミッション(報酬金額)の高低競争が増える
国内だけでなく、国際的なマーケティング活動が広がる。具体的には、海外マーチャントの日本でのアフィリエイト・マーケティング。日本企業の海外でのアフィリエイト・マーケティング活動の芽が出てくる。
■2000年及び2001年における、ASPの活動状況
アフィリエイト・プログラムは、企業単独で実行することが出来るが(アマゾンがその好例)、経験と人材を含むよほどのバックグラウンドがないと、なかなか難しい。
それに投ずる費用と時間を考えたら、決して効率的とは言えない。アメリカでは、Befree、Linkshare、Commission Junction の三社が大手で、いわゆる、Big Three、御三家と呼ばれている。
■日本の状況を概観してみよう
- 他社より速くスタートしただけに(1999年11月)、バリューコマースがビジネスを伸ばしつつある。
- A8ネットが2000年6月よりマーケットに参入してきた。単に第三者機関としてサービスを提供するだけでなく、マーチャントが成熟してきた場合、プログラムの自社構築もお手伝いする。アメリカの大手、Be Free 社の行き方を視野に入れている。
- アメリカのリンクシェア社が、三井物産と組んで、このマーケットに参入する事を表明。
2001年春にジョイントでリンクシェアジャパンを立ち上げ、活動を開始した。
- アクセストレードが2001年1月より、アフィリエイトの募集を開始。
- オンザエッジの運営する、AD4コマースが2001年に活動を開始。
- サイバーエイジェントの運営する、トラフィックゲートが2001年2月より活動を開始。
- 古参のうちに入る二人参客(ニニン・サンキャク)、エクステラ・アフィリエイト、リンクスタッフシステムなどもそれぞれに活動している。
2000年は、バリューコマース、A8ネットなどの活動はあったが、むしろ、一般の人たちに周知させるという意味では、アフィリエイト・プログラムの準備期間といえる。
■アフィリエイト元年
マスコミのニュースにも頻繁に取り上げられたり、今後の日本のアフィリエイト・プログラムを背負っていくであろうASPが勢揃いしたり、アフィリエイトの数も推定だが、2001年末には約10万人になるであろうことを考えると、2001年が日本におけるアフィリエイト・プログラムの元年と言えるのでははないだろうか。
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