最近、仕事の関係で数千を越えるホームページを見る機会がありました。
時には、優れたサイトだけでなく、雑多なサイトをみるのも勉強になるものです。これらの体験を含めて、ホームページの「書き方」についてちょっと触れたいと思います。
● ホームページの内容を「書く」
ホームページの内容を「書く」という作業自体は、ワードや一太郎で、プリント用の文章を書いて行くことと、あまり変わりありません。ただ、気をつけなければならないのは、ホームページの場合、見る人或いは読む人は、スクリーン上で見たり、読んだりするということです。
スクリーン上で読むという作業は、紙面で読むのよりもはるかに困難であるということはお分かりの通りです。ですから、この点にまず留意して下さい。
● 人々の「役に立つ」情報であること。
何で人々はホームページを見るのか。おおかたの場合、何か情報を求めてホームページを見ます。エンターテイメントなど、お遊び系のサイトは別にして、人々は見る情報が「自分の為になる」或いは「役に立つ」ことを求めています。このことは、書き手のあなただけに「役に立つ」のではなく、読者に「役に立つ」情報でなければならない、ということです。
どんなにサイトのデザインに気を使っても、興味を抱かせないサイトからは人々はすぐに立ち去ってしまいます。
●「役に立つ」ための情報は、より詳細に。
おおまかにアウトラインを伝えるものであっても、新しい情報というのは役に立つものです。しかし、人々はヒントだけでは行動を起こしません。人々に行動を起こさせる、或いはその気にさせるには、それなりに詳しい情報が必要です。行動を起こさせるに足る情報を与えること、さもなければ人々は動かないと言うことを頭に置いて下さい。
● あなたのサイト(或いは書くページ)が何を言おうとしているか、はっきりさせること
人々がサイトに入って来たときに、人々は自分の求めているものかどうか瞬時に判断します。その判断する時間はせいぜい、4?5秒程度で、自分の求めているものでないと知ると、直ちに他のサイトに移ってしまいます。その人はあなたのサイトには永久に戻って来ないかも知れません。ましてや、スクロールしてあなたのページを最後までチェックしてくれるはずもありません。
このことは、あなたのトップページの最初の数行が如何に大事かを表しています。最近、フラッシュを使用しているサイトをよく見かけます。目的がはっきりしているのならば良いのですが、その多くは、「どうだ、俺はこんなことが出来るんだぞ!」という、自己満足のサイトが殆どです。数秒の時間でももったいない人々にとって、無意味な画面の動きなどどうでも良いことで、直ちに立ち去ってしまうことになります。
スクロールすることなく、あなたの言いたいこと、伝えたいことを見せるような工夫をすることが必要です。それにはトップページのトップの数行が大事だと言うことを知って下さい。
● ウエッブサイトでは「パーソナリティ」が必要
ウエッブサイトが印刷物と違うところは、作り手或いは書き手の「パーソナリティ」を読み手に与えることが出来る、ということです。スクリーン上で向かい合うと言うことは、紙の上で読み下すのと違った感情を人々に与えます。読み手は内容に対して、よりパーソナルな感じをもちます。ですから、「個人」が語りかけるような感覚で内容を作ると効果がより得られると言われています。
● やさしく、フレンドリーに。
ですから、ウエッブサイトにモノを書くときには、フレンドリーに書くことが大事であり、勿論サイトの内容にもよりますが、よそ行きのネクタイを締めた感覚でなく、オープンシャツを着た感覚で書くこと、そして、何よりも読みやすいことが大事です。
● どのように書くか
・必ず、「見出し」で書き始めること。
誰もが一目で分かるような、一二行の「見出し」を入れ、あなたの書こうとしている大事なポイントを明確にすること。
・「要点」で、概略を伝えること。
長い文章の場合には、大事なポイントを記した「要点」をトップに持ってくる配慮が必要です。この各ポイントが、本文の「小見出し」にリンクがついているようにすれば、読み手は興味のある内容に直ちにアクセスすることが出来ます。
・「小見出し」を大いに使うこと。
読み手は自分の興味のあるところを探すために、いわゆるスキミング(ざっと一覧して内容を判断すること)して内容をチェックします。このスキミング時に注意を引くために、「小見出し」を使って関心を引き留めることが必要です。
・「見出し」は行を改めて書くこと。
或いは、本文への導入部分として、分かるように書くこと。
・ボールド(太字)で書くことも必要ですが・・・
注意を払ってもらいたい点を、太字にするのは良いのですが、太字はところどころにあってこそ注意を引きますが、使いすぎはかえって問題点をぼやけさせて分かりにくくしてしまいます。使いすぎに気をつけましょう。
● 更に大事なポイントを幾つか述べましょう。
・イタリックも強調には役立ちます。
これもボールドと同じで使いすぎないこと。
・一つのセンテンスを短く、箇条書きにすること。
長い、だらだらした文章は、人の読む意欲をそぎ、要点を分かりにくくします。
出来ることなら、箇条書きにすると、一目で要点を取り出して理解しやすくしてくれます。
もし長い文章を書いてしまったら、書き終わってから、一つの意味を形成している区切りのところで、行を変えてみましょう。そして、文を整えて、箇条書きにしてみて下さい。
・サイトのバックに「画像」の多用は避けること。
趣味のページなら結構ですが、ビジネスやセールスのサイトの本文のところに「画像」をバックにもってくるのはなるたけ避けた方が良いでしょう。肝心の本文を読みにくくします。
・バックが濃い色を使っているときには、リンクをつけるときに気をつけること。
たとえば、バックに黒を使って、白地の文字で浮き出させて、良くできたと悦に入っていると、リンクを付けたときにとんでもないことになります。リンクをつけた部分が紺色になり、もうそれだけでその部分は読めなくなってしまいます。
このようなサイトが実に大いのに驚きました。すばらしいデザインで良くできていると思ったサイトでも、一度クリックするとあと読めなくなってしまうサイトが沢山あります。気をつけて下さい。
ホームページの「書き方」を思いつくままに書いて見ました。自己反省を込めて、人に読まれる、読みたくなるサイトを心がけたいものです。
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