●ツーティアプログラム
Google の検索機能で、英語の「two-tier programs」をweb全体で検索すると41,600件が出てくる。すべてがアフィリエイトプログラムに関連したものでないにしても、大変な数である。殆どがアメリカである。日本語サイト? 10件である。そのうち7件は、アフィリエイトプログラムに関連がなさそうだから、実際は3件ということになる。日本語の「ツーティアプログラム」で検索すると1件である。それも、筆者の書いたチャンスメーカーネットからの記事である。
このように日本では、ツーティアプログラムはなじみが薄いが、海外、特にアメリカでは、重要なアフィリエイトプログラムの一分野として知られている。
◆ツーティアプログラムの代表的なディレクトリーを紹介する。
2-Tier Affiliate Program Directory
ここには、約1200のサイトが載っている。ツーティアプログラムのダイレクトリーと銘打ってそれを売り物にしているサイトなので、少なくとも、大半は、ツーティアプログラムに関係あるサイトであろう。
ここで、特に、「ツーティアプログラムとして推薦する」として、挙げられているのが、次のサイトである。
◆コミッションジャンクションのツーティアプログラム
最後に挙げたコミッションジャンクション(CJ)がASPとして、アメリカでは、BeFree、LinkShre と並んで著名なので、CJ のツーティアプログラムを紹介する。
アメリカのあるアフィリエイト評論家によれば、CJのアフィリエイトプログラムの基盤は、ツーティアプログラムであると言っている。これは、CJのアフィリエイトになると、CJネットワークの中で二つの方法でコミッションが得られるからである。
1番目の方法は、あなたのサイトに入ってきたビジター”A”が、あなたのサイトからCJのプログラムにジョインした場合である(或いは、CJの1000を越えるマーチャントのどれかにジョインした場合)。ビジター”A”がCJのプログラムにジョインした場合には、あなたは2ドルの報奨金を得ることが出来る。
2番目の方法とは、あなとのサイトからCJにジョインした”A”が、”A”のサイトから、CJのプログラムに”B”を加入させたとする。このとき、Aの貰うコミッションの5%があなたのふところに入る。
◆たとえば、次のようなことである。
・40人があなたのサイトに入って来たとする。
・そのうちの10人がCJの新しいアフィリエイトとしてサインアップしたとする。2ドルx10 で、あなたには20ドルの報奨金が入る。
(普通のアフィリエイトプログラムは、以上で打ち止めである。以下がツーティアプログラムである)
・これらの10人のアフィリエイトが活動して、その月に10人すべてがそれぞれのサイトから、50ドルのコミッションを得たとする。合計500$になるが、その5%、25ドルが二階層目からのコミッションとして、あなたに支払われる。
例として挙げたので、現実的でないかも知れないが、CJのアフィリエイトプログラムはこれを現実のものにしてしまうくらいのパワーを持っているという。この例から言えば、この10人のアフィリエイトが、それぞれが ”毎月”50ドルのコミッションを稼ぎ出すとすると:
50ドルx10=500ドル。
500ドルの5%=25ドル。
25ドルx12ヶ月=300ドル
年に300ドルのツーティアプログラムからのコミッションをあなたにもたらす可能性さえあるのである。
◆CJのことを述べたので、ついでにそのPRをしておこう。しかし、ASPの立場にある人にとっては参考になることである。
どういうことかというと、CJは、他のASPにない、アドバンテージをアフィリエイトに与えている。CJは、支払いに当たり、各マーチャントの支払額をまとめて1枚の小切手で支払ってくれる。いま、10人の例をあげたが、仮に、各マーチャントから5ドルのコミッションをもらえるとすると、他のASPの場合には、最低支払額の条件によって、ある一定額に達するまで支払ってもらえない(普通、25ドルとか50ドルに設定されている)。しかし、CJの場合には、各マーチャントの額をまとめるので、総額50ドルになり、最低支払い額の条件をクリアしてしまうのである。そして、CJが、直接、この50ドルを支払ってくれるのである。
●日本のアフィリエイトプログラムはもうからないという説に対して
最近、アフィリエイトプログラム或いはパートナープログラムという言葉を目にすることが非常に多くなった。しかし、そこにあらずもがなの注訳が付いていることがある。
それは、「アフィリエイトプログラムは、世に言われるほど儲からない」という、注訳である。残念だが、これは半ば事実である。しかし、アフィリエイトプログラムのすべてを言い表した言ではない。
このように言われるのには、いろいろな理由があった。
・非常に低いコミッション率。
・ある限度額以上にならないと支払われない。人によっては、稼いでいるにもかかわらず、永遠にもらえないようなケースも出てくる。
・締め切った月の3ヶ月後、それも年に4回しか支払われないと言ったケースもある。
アフィリエイトの意欲をそいでしまうような条件をつけるASP或いはマーチャントが多かったのは事実である。自らの被るリスクを排除することばかりを考えて、アフィリエイトの立場になって考えないから、真剣にやろうというアフィリエイトがどんどん減ってくる。これが、「アフィリエイトプログラムは、世に言われるほど儲からない」という、一般論になり、ある面では事実となってしまうのである。
これについては、最近、リンクシェアが矢継ぎ早に条件を変えて、敷居をどんどん低くしてきている。支払限度額の引き下げを殆どのマーチャントに対して行っており、中には1000円などというのも現れている。そして有効訪問日数の延長。支払時期の1ヶ月の短縮、etc. etc。
◆スーパーアフィリエイトの出現を待望する。それには改革を・・
確かに、日本ではニュースになるような大金を稼いだ人、或いはサイトはないようである。しかし、個人サイトで数百万の売上をあげて、数十万のコミッションを得ている人もいることは事実なのである。これは、その金額を支払ったマーチャント或いはASPからの話しだから間違いはない。アメリカのように年に1億円とはいかないが、数百万単位のコミッションを得ている個人サイトも出現しているのである。
儲かる事例があるにも関わらず、アフィリエイトプログラムは儲からないといううわさ話を生み出すのは、過去において、ASPやマーチャントなど、運営側に上記したような問題があったのは事実である。しかし、それも急速に改革されているのは、リンクシェアの例でもお分かりだろう。
◆そこで、結論として・・・
今回、ライフタイムコミッションとツーティアプログラムの話しをしたが、日本のASP或いはマーチャントで、アフィリエイトプログラムの一番儲かる部分を取り上げているところがないのである。
ASPや多くのマーチャントがこの二つのプログラムを取り入れてくれば、アフィリエイトも、腰を据えて先の長い作戦を考えることが出来る。マーチャントもアフィリエイトの囲い込みが出来、一体となった販売体制をとることが出来る。
ある一部のASPとマーチャントが真剣に、これら二つのプログラムを導入しようとしているという話しも耳に入ってくる。是非、真剣に取り組んで頂きたい。
アフィリエイトプログラムは儲かる、という噂が流れるようなシステムを取り入れ実践していくのは、これからのASPのアフィリエイト戦略の一つだと思う。マーチャントも同じこと、是非、述べてきた二つのプログラムを真剣に検討してもらいたいものである。
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