アフィリエイト・プログラムが熟成の域に達しつつあるアメリカでは、今、この率が更に悪化をたどりつつあるというので論議が起こっています。20/80どころか、10/90になりつつあるというのです。
これは、アフィリエイト・プログラムが非常に一般化してきて、我も我もと登録してくれば、当然のことながらパーセンテージは落ちてきます。
(更にアメリカの場合は、日本と違って、アフィリエイトがASPのサイトで登録申請すると、即刻OKになります。実際に審査するのは、むしろ例外です。ですから、アフィリエイトは、マーチャントの選択リストに片端から「選択」の印を入れて、一度に、何十、時には百を超えるマーチャントを選んで、実際にバナーを貼るのは、そのウチの数社だけということになるのです。ですから、登録はしたが、実際にはバナーも貼らず、そのまま、ほったらかしにされるマーチャントが増えていくのです。これが、20/80のルールの率を悪くしています)
このような眠っているアフィリエイトを少しでも活性化して協力体制に組み込むにはどうしたらよいのでしょう。
日本の話を持ち出して比較したいところですが、アフィリエイト・プログラムが未成熟な日本ではまだ、例として持ち出す対象があまり見あたらないようです。アメリカでは年収1000万円のアフィリエイト・マネージャーが、社内のプログラムを仕切っているところが多いのですが、担当者の片手間仕事にしかすぎない日本では取り組み方に根本的な差があって比較対照するのは、今のところ難しいようです。
さて、日本の現況を嘆く前に、アメリカでは20/80ルール維持のためにどうしているのか、アフィリエイト・プログラムに真剣に取り組もうとしている、日本のマーチャントの為に書いてみましょう。
■2.アフィリエイトを動かす為の数箇条
(1) まず、アフィリエイトを取り込むための努力。
前項に、アフィリエイト・インフォメーション・ページの必要性の記事を書きました。日本では多くのマーチャントがこのページを持っていないことにまず驚きます。
アフィリエイト・ネットワークを作るのはASP(Affiliate Service Provider?システムの提供者)
だけの仕事ではありません。アフィリエイト・プログラムに参加した企業のまず真っ先にやらなければならない仕事なのです。
自分の会社や自社製品を正しくPRして、多くのアフィリエイトを取り込むのはマーチャントにしか出来ません。アメリカではこのページを如何に魅力的に仕上げて有益な情報を、アクセスしてきたビジターに与えるかがポイントになっています。日本では、まずアフィリエイト・インフォメーション・ページを作ることから始めてもらいたいものです。
(2)“バナーをどうやって貼りつけるの?”
さて、登録してきたアフィリエイトがまず、つまずくのが、バナーなりテキストをどうやって自分のホームページに持ってきて貼りつけるかです。
ASPは、ホームページで一応説明していますが、インターネット初心者には、良く分かりません。
Emailか、電話応対で対処しなければなりませんが、マーチャントはアフィリエイト・プログラム担当者くらいはおいて、是非、初心者に対応してもらいたいものです。ここで気持ちよい対応をしておくことがアフィリエイトを一生懸命にさせる秘訣でもあります。
(3)“忘れた!”
アフィリエイト・プログラムには登録したが、バナーを貼りつけるのをすっかり忘れてしまった、というケースです。
これは、アフィリエイトになるには、マーチャントの承認を必要とするケースが多いのですが、この承認に時間がかかってしまうと、仮に承認されたとしてもそのマーチャントに興味を失ってしまいます。
筆者は仕事柄アメリカの多くのマーチャントのアフィリエイトになっていますが、アメリカでは、登録と同時に自動的に承認されるケースが殆どです。自分の経験から、登録承認が2日以上かかったら、余程魅力的な商品か、高いコミッションを設定していない限り、バナーの張り付けは期待できないでしょう。
いずれにせよ、登録を受け、承認したら、それを確認する意味でマーチャントはアフィリエイトにemailを出すべきです。「当社のプログラムに参加していただいて有り難う。これからよろしくお願いします」というようなメールです。
アメリカでは100%近い確率でマーチャントからメールがきます。日本? 最近はたまに来るようです。
(4)“登録しました。でもHPはまだ、構築中です!”
マーチャントとしては、どうすることも出来ませんが、やはり有効なのは定期的なemailを出すことです。こうして、常に、当社はあなたをいつも覚えていますよ、頼りにしていますよ、ということをアピールしていくことが大事です。
アフィリエイトのモチベーションを高めるメールを自動的に定期で出すようなシステムを作れば理想でしょう。ASP任せでは絶対に駄
目! ASPは、マーチャント全体のPRはしますが、あなただけのPRはよほどのことがない限りやってくれません。あなたの会社を一番良く知るのはあなた自身なのです。
(5)“私のサイトは、訪問者が少ないのです”
アフィリエイトには、多種多様なサイトがあります。良くできた、サーチエンジンの機能まで計算にいれた、いかにも多くのトラフィックが期待できそうなサイトから、無料のホスティングサービスを使った、トラフィックのまったく期待できない家族写
真の出来損ないのサイトまで、多種多様です。
「アフィリエイト・プログラムは質であって、数ではない!」
これは、確かなルールには違いありません。しかし、出来損ないのサイトであってもあなたの会社に興味を示し、製品に興味を示してくれたサイトをそのまま放って置く手はありません。ホームページを良くするようなツールなり、トラフィックを増やすにはこのような手段がありますよ、といった助言をホームページ上でするのが理想です。
アフィリエイト・マネージャーの存在しない日本では、このような理想論は通
らないのは百も承知です。この、ChanceMaker.net がその役割を担おうとしていますので、ぜひ、ご愛読下さい。
(6)“トラフィックはあるが、ちっとも売れません!”
アフィリエイトのページからクリックして入ってくるが販売に結びつかないというケースです。
このような場合、まずチェックすべきはあなたのホームページ、特に、ビジターを受け入れる待ち受けページです(Landing
pageとも云います)。
あなたの待ち受けページは、本当に魅力的なページになっているでしょうか。 アフィリエイト・プログラムに参加しても肝心のあなたのHPが魅力に乏しくてはアフィリエイトを満足させられません。アフィリエイトが満足しないということは、あなたの売り上げも増えないと云うことです。
以上、どんなアフィリエイトであっても、パートナーとして囲い込む仕掛けをあなたのホームページに、そして社内に作ることがアフィリエイト・プログラムで利益を挙げていく為に大事なことなのです。
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